| ピコ | そう言えば 今日の夕方から叙勲式が あるんだよね？ |
| これまでの成果が 形となって表されるなんて ちょっとドキドキかも |
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| でも明日には出国しなくちゃ… あんまり浮かれてばかりは いられないね… |
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| あ、そういえば… 手紙が来てたの忘れてた |
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| ねえねえ ちょっと読んでみてよ |
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| ※「アンの手紙」を読む | |
| 黄昏時の浜辺にてお待ちしております ――アン |
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| ピコ | キミに来て欲しいみたいだね ねえ…どうするの？ |
| 「アンの元へ行く」 (戻る⇒通常ルートに戻る) |
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| ピコ | じゃあ叙勲式は？ |
| 「名誉より愛だ」 (戻る⇒通常ルートに戻る) |
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| ピコ | うん…わかった |
| キミが自分で決めた事だから あたしは何も言わない… |
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| キミが後悔しなければ それでいいよ |
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| ※BGM：OFF SE:鐘の音 | |
| ピコ | じゃ、行ってらっしゃーい！ |
| ※場面転換：(夕焼けの海) | |
| ――アンの姿は、どこにも見当たらない | |
| ※場面転換：(夜の海) | |
| ――空と海を黄昏色に染めていた太陽が ゆっくりと水平線の彼方に沈んでしまうと 海は一層静けさを深めた |
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| ※SE：砂を踏む足音 | |
| ――潮騒の音に混じり、何者かが砂を踏む 音が○○○○に近づいてきた |
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| (アン) | ごめんなさい… 急にお呼び立てして… |
| わたし…勇気が出なくて 手紙を出したにもかかわらず 独りで悩んでました… |
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| ここへ来ようか それとも… |
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| でも、貴方を見たら 少しだけ勇気がわいてきました |
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| 例え、どんな結果が 出ようとも怖くなくなりました |
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| 一番怖いのは 何もしないまま終わる事だって やっと気づいたんです |
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| ※BGM:そして、素直になれる | |
| (アン) | ○○○○さん わたしの話を聞いて下さい… |
| わたし…好きな人がいたんです | |
| その人も、わたしに優しくして くれてて… |
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| ……この人になら身を任せても 構わない…って そんな気持ちを抱いてたんです |
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| でも、その人は海難事故で 亡くなってしまいました… |
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| 私は… 彼を助けられなかった… |
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| ……あれから、どれくらいの時が 流れていったのか わたしは覚えていません… |
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| それからの時間が あまりにも無意味な ものだったから… |
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| でも… 再び、わたしの中で時が 動き出したんです… |
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| そう… 波止場で 貴方の姿を見かけた時から… |
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| 貴方は、ソフィアさんを あの怖い人たちから 助け出していましたよね |
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| その光景が… まるでデジャヴの様で… |
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| わたしが あの人に助けられた時と まったく同じだったんです |
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| わたしの思い込みかも しれませんが… |
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| ……貴方の顔… あの人にそっくりなんです |
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| そして、貴方が 船から落ちてしまった時… |
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| わたしは必死で助けようと 思いました…同じ間違いは 繰り返さない…って |
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| あの時の… そう、この浜辺で貴方が意識を 取り戻した時… |
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| わたしは心に決めたんです この人を…愛したい…って |
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| め、迷惑な話ですよね 見知らぬ人と、そっくりだとか そういうので好かれるのって… |
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| で、でも… あの人に似ているからという だけじゃないんです… |
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| わたし…○○○○さんという 貴方を愛してしまったんです |
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| ○○○○さん 最後に一つだけ聞きたい事が あるんです… |
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| わたしの、この気持ち… 受けとめて頂けますか…？ |
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| 【ＹＥＳ】 |
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| (アン) | あ、ありがとう…ございます |
| グスン… わたし…わたし… 勇気を出してよかった… |
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| ※BGM:OFF | |
| (アン) | でも… 出来る事なら貴方と同じ時を 過ごしたかった… |
| バカな話ですよね… 人と同じく生きられないなんて なのに人を愛するなんて… |
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| ……どうして神様は 人としての生を与えて くれなかったんですかね？ |
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| わたし… 貴方と同じ時を過ごしたい！ 人として生きてみたい！！ |
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| わたし…わたし… このまま終わるなんてイヤ… このまま消えるなんてイヤ… |
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| わたし…貴方と… | |
| ※画面が白く光ってアンが消える | |
| ――アンの最後の言葉は、彼女の姿と共
に 月明かりの海に溶けていった |
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| ※グラフィック：思い出の首飾り | |
| ――残されたのは彼女が身につけていた ネックレスのみ…… |
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| ※「恋をすると」前奏 | |
| ※グラフィック：わたし…感激です(回想) | |
| (アン) | ○○○○さん… わ、わたし一生の宝物にします |
| 今夜の事… 忘れません…ずっと… |
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| ※グラフィック：37年目の贈り物(回想) | |
| (アン) | …手のひらで溶けて 消えてしまう雪… まるで…私の… |
| ※スタッフロールヘ | |
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