みつめてナイト考察 みつめてナイトキャラとタロットの関係?


●タロットカードについて

タロットについて、あまり良くご存じない方のために簡単に説明します。
タロットは占いなど使われるカードで、大アルカナと、小アルカナの2種類があり、
このうち大アルカナはそれぞれ固有の番号と名前、それを象徴する絵が描かれたカードで、全部でNo.0〜No.21の22枚あります。
小アルカナは数字10枚+ペイジ、ナイト、クイーン、キングの14枚がそれぞれワンド、ソード、カップ、コインの4種、計56枚あるトランプ似のものです。
(より詳しく知りたい方は、こちら(Wikipedia)をご覧下さい。)


●田村作品と大アルカナの関係

みつめてナイトの後に田村純一氏が手がけられた「天知未来(あまちみくる)がいる街」シリーズ(全3巻)という小説があります。
この中で、主人公の未来を含むアルカナ使いという大アルカナに象徴される能力を持つ異能者が出てきます。
(正確には人間が本来持っている能力の発現という設定ですが)
これを表にしたのがこちらです。 (ネタバレありなので、この機会に読んでみようかなと思われた方はご注意ください)
表左側の正位置、逆位置が象徴するものは、Wikipediaを参考にしましたが、正位置、逆位置いずれもの属性を
それぞれのキャラが持っている傾向がある事は、小説を読んだ事のある方なら分かると思います。

また、その後に出た「精霊症候群エレメンタルカナ」という小説(1巻のみ)がありますが、
このカナという名前はアルカナから取ったのではと思われます。

また、後で説明しますが、「熱血大陸バーニングヒーローズ」のあるキャラもアルカナのあるカードを
意識して作られたと思われます。

みつめてナイトでもザ・デスや、13騎将といったタロットを想像するキーワードが出てきます。

以上のように、田村作品では大アルカナがモチーフとして使われる事が多いようなのです。


●みつめてナイトのヒロインと大アルカナの関係?

この仮説を思いついたのは、昔の2chの書き込みに初期ヒロイン数が22人というのを見つけたためです。
22人という事は、大アルカナのカードの枚数とぴったり一致しています。
そこで、初期ヒロインは大アルカナの象徴するイメージに当てはめて作られていったのではと考え、
現在の16人にも対応が残っているのではと思い、当てはめてみようと考えました。

ここで問題なのはヒロインの並び順です。
最悪、一人一人アルカナの意味を考えながら当てはめていく方法もありますが、かなり大変な作業になるはず…。
(アルカナの象徴はかなり抽象的ですし、解釈の違いによって順番が前後したりとか普通にありそうです)

そこで思い出したのが、エンディングに出てくる「以上、キャラクターNo.順」という謎の表示でした。
これは16人のヒロインとその担当声優のスタッフロールの後に表示されるものですが、
最初にソフィアが来るのはともかく、2番目が何故ロリィ?とか、最後が何故ライズ?とか非常に謎の多いものでした。
私は最初不自然に思ったものの、キャラの作成順か何かで、ロリィは典型キャラだから最初に出やすかったのかな程度で納得してたのですが、
改めて考えてみると、オープニングや説明書、攻略本などではこの並びではないので、田村氏の作り込みへのこだわりからいって、
何らかの意図があって、あえて一通り終わったエンディングで表示した可能性が高いのです。
ソフィアからキャラクターNo.順に数えてみると、16番目でヒロインが終わり、次のヴォルフガリオ以下のサブキャラを含めると、
「破滅」を象徴するNo.16の「塔」が、なんとヴォルフガリオの位置にあります。
そこで、No.0の愚者=ソフィアから、順にキャラクターを当てはめていったのが下図の左側です。
天知未来と同じく正位置、逆位置のイメージを併せて表記しますので、比べてみてください。

NO アルカナ 正位置 逆位置 キャラクターNo. コメント キャラクターNo
(1項目ずらし)
コメント
0 愚者 冒険、無知 軽率、愚考 ソフィア・ロベリンゲ 0からのスタート?
無知、軽率、愚考と言われると辛い
- -
1 魔術師 創造、手腕 臆病、詐欺 ロリィ・コールウェル あれは詐欺なんでしょうか?
他もいまいち
ソフィア・ロベリンゲ 臆病ですね 詐欺ではないですが
自分の力で何かをやり遂げたいという
部分も当たってます
2 女教皇 知識、聡明 残酷、身勝手 ハンナ・ショースキー 残酷で身勝手は言いすぎ
知識というより体育会系です
ロリィ・コールウェル 身勝手ですね 残酷な結末も…
聡明かどうかは分かりません
3 女帝 豊穣、母性 過剰、虚栄 レズリー・ロピカーナ ロリィに向けているのは母性愛に
近いもの?
虚栄は多少ありますが、過剰とは?
ハンナ・ショースキー 微妙 懐は大きいと思いますが
(ハンナ=ショコラ説だと興味深いです)
虚栄心はあんまりないと思います
4 皇帝 責任、父性 傲慢、尊大 ジーン・ペトロモーラ 男勝りな所は父性?
傲慢、尊大はいまいち
レズリー・ロピカーナ 父性は叔父から?
レズ関係になったら男役でしょうけど…
責任感は人一倍ありそうです
傲慢・尊大なスタイルもあり
5 教皇 教え、寛大 狭量、怠惰 テディー・アデレード 潔癖症は狭量になるんですかね?
EDのあれが怠惰とするとあんまり
ジーン・ペトロモーラ 叔父の教えを守ってます
狭量といわれればそういう部分も?
逆に、普段は寛大でもあります
怠惰はあまり
干草で寝るイベントはありますが
6 恋人 恋愛、快楽 嫉妬、裏切り キャロル・パレッキー 快楽主義者ですね
嫉妬・裏切りはあまり
テディー・アデレード そういう部分もありますね
テディーは夢を捨てて恋を選びました
嫉妬はノエルイベントが微妙
裏切りはいまいち
7 戦車 前進、勝利 暴走、挫折 スー・グラフトン まさにそんな感じ キャロル・パレッキー キャロルでもこれは該当…というか、
むしろキャロルの方がしっくりきます
暴れん坊メイドシリーズとか
8 力、勇気 本性、自惚れ クレア・マジョラム 確かに裏読みすると凄いキャラ
ですけど そんな感じでは?
スー・グラフトン スーはこれでもOKです
というか、むしろこっちです
9 隠者 探索、
思慮深さ
陰湿、閉鎖的、
貪欲
プリシラ・ドルファン 一番不思議なのがこれです クレア・マジョラム そんな感じですね
隠者はクレア以外似合いません
10 運命の輪 チャンス、
一時的幸運
誤算、不運 セーラ・ピクシス これはぴったりです
不運はセーラが一番似合います
プリシラ・ドルファン まさに波乱の人生です
彼女は本当はただの庶子ですので
11 正義 バランス、
正当
偏見、不正 リンダ・ザクロイド これも結構当たってますね
リンダ自身の偏見とザクロイド
財閥は不正で大きくなったような
ものなので
セーラ・ピクシス (危うい)バランスというのは
当たっているかも?
不公平さ(家柄、障害)という意味でも
セーラが一番近いと思います
12 吊られた男 自己犠牲、
忍耐
無意味な犠牲、
盲目
アン これは結構当てはまります リンダ・ザクロイド 盲目ではありますね 周りの事が
見えてません 忍耐力もあります
犠牲というのは財閥の方ですね…
13 停止、損失 死からの再生、
やり直し
メネシス エンディングの心血を注いできた
化学を捨てて…というのは
当たってます
アン アンはこれでもかなり当てはまります
恋人が死んで(損失)から時が止まって
ます(停止)ので 「死」というのも…
14 節制 調和、堅実 浪費、不安定 ピコ ピコは不安定な存在でしたね
他はあまり
メネシス 微妙ですが堅実ですし、不安定な人
ではありますね 浪費癖もあります
調和はあまり考えてませんが、化学
的調和なら考えてるかも知れません
あと禁欲的な生活は「節制」ぽい?
15 悪魔 邪心、束縛、
堕落
悪循環からの
目覚め
ライズ・ハイマー 束縛はそんな感じです 悪循環から
の目覚めは…そうとも言えるかも? 
邪心、堕落はあんまりですけど
ピコ 堕落、束縛、悪循環からの目覚めは
EDそのものです
邪心はあんまりですが
16 破壊、破滅 必要とされる
破壊
デュノス・
ヴォルフガリオ
「破滅の」ヴォルフガリオですが
あの戦争が必要とされる破壊
だったかは微妙
ライズ・ハイマー 破滅のヴォルフガリオの娘です
銀月の塔で意味深なイベントあり
EDは「必要とされる破壊」という解釈も
17 希望、憧れ 幻滅、悲哀 キリング・
ミーヒルビス
ここから先はあまり…
キリングは希望なんでしょうか?
   
18 不安、曖昧、
混沌
不安の解消、
明瞭、
混沌の終り
セイル・ネクセラリア セイルがどんな人なのか
いまいち分からないので不明
混沌の終りは皮肉がすぎます
   
19 太陽 輝く未来、
満足
延期、失敗 バルドー・
ボランキオ
バルドーに輝く未来はありません
死んだのも失敗ではありません
ただ、満足・延期は後ろ向きですが
そこそこ当たってます
   
20 審判 復活、改善 再起不能、
後悔
ミハエル・
ゼールビス
これはそこそこ当たってます    
21 世界 完成、完全 未完成、
中途半端
グスタフ・
ベナンダンディー
よりによってグスタフ
対応も意味不明です
   

※グスタフ以降の並び  ミラカリオ・メッセニ ジョアン・エリ−タス ロバート・ロベリンゲ カルノー・ピクシス サム・バーストン ヤング・マジョラム ビリー・バーストン

これを見ると、ヴォルフガリオはともかく、対応が全体的にいまいちに感じます。
特にサブキャラのミーヒルビス以降の対応が意味不明です。
そこで、「魔術師」逆位置の「臆病」からなんとなくソフィアを連想したので、サブキャラを外して1項目ずつ下にずらしてみました。
これが表の右部分です。

前と比べて、対応がかなり良くなったと思います。
ちなみに、完成直前まで残っていたロゼッタはNo.0の「愚者」かNo.17の「星」と思われるのですが、
占い師風の見た目が天知未来(前述の小説の主人公で星のアルカナ使い)を連想させるので、「星」だったのではないかと思っています。

何故0番の「愚者」が空いているのかという疑問ですが、私はここに「カルノー・ピクシス」が入るのではと考えています。
では何故そういう推論に辿り着いたかについての説明ですが、これについては次のカルノー=愚者説の考察をお読み下さい。 (かなり長いです)


※匿名希望様からの情報によると、バーニングヒーローズの内部データの並びのハンナの位置にはショコラが来るそうです。
 それ以外にもバーニングのキャラは南総里見八犬伝で有名な「八徳」(仁・義・礼・智・忠・信・考・悌)からキャラ付けされた疑惑があります。
 上の仮説の前に考え、仁=ショコラが相性が良いのではという分析をしたのですが、仁の象徴は「思いやり、慈しみ」、つまりアルカナの「女帝」に類似しています。
 二人ともボーイッシュなのですが、こういう傾向になる事が多く、外面に反して内面は…というミスマッチを狙ったキャラではと個人的に分析しています。


※協力者様に感謝いたします。 ありがとうございました。


雑多図書館徹底攻略みつめてナイト考察 >タロットとの関係?