徹底攻略 ゆみみみっくす

機種別の違いについて

オリジナル(ゲームアーツ製作)のMEGA-CD版の他にFM-TOWNS版、Windows95版、セガサターン版のゆみみみっくすREMIXがあります。
本編の内容はどれもほぼ同じ。

最初に移植されたTOWNS版はCRI(CSK総合研究所)の製作。
メガCD版でカットされた会話、シーンの一部が復活し、「おまけ」で正解すると設定画を見られるゆみみクイズとメイキングが付いている、
資料的価値の高いバージョンです。
簡易版のTOWNS、「MaRTy」でも動作します。(ちなみに「ぱらPARAパラダイス」タウンズ版は不可)

サターン版のREMIXはオリジナル版のゲームアーツによる移植です。
ゲーム機本体の性能向上にあわせて読み込みが早くなった他、サウンド面が強化されています。
(モノラル→ステレオだけでなくアレンジが変更されています)
内容はメガCD版から会話、シーンが一部追加。(TOWNS版で復活した会話などは再び削除されているものもあります。)
半透明処理など演出面の変更と、オープニングのアニメーションの一部が変更されています。 最もストレスなくプレイできる決定版といえるものです。
「おまけ」に上海に似たルールの「ゆみみぱずる」が付いていて、クリアするごとに没カットを含むCGを見ることが出来ます。
TOWNS版に付いていたクイズとメイキングは無くなっていますが、特典として32Pの設定資料集が付いていて、
ゆみみクイズのクリアCGのほとんどがこれに掲載されています。
(TOWNS版で読めなかった小さい文字も読めます)

最後に移植されたWin95版はCRI製作。 RIMIXの表示こそありませんが、REMIXの完全移植です。(従ってTOWNS版の追加要素はありません。)
追加要素は壁紙集とCRIアートショーというスクリーンセーバー(BMPファイルのスライドショー)。 「だいなあいらん予告編」との同時収録です。
インストールの必要がなく、CDを入れるだけですぐ遊べます。
元々Win95用に開発されたものなので16ビットカラーでなければ正確な表示が出来ないという警告が画面切り替え時に出ますが、
最近のWinマシンなら32ビットでも全く問題ないはずです。(WinXPでエンディング後にCDが読み込めないというエラーが出ましたが原因は不明)
ちなみに購入特典がソフト1本に付きマウスパッド3種のいずれか付きというマニア泣かせのソフトでした。

CRIの移植版はMaRTyを除きパソコン用ディスプレイ(RGB)出力のため、
ライン出力ではぼやけて気にならなかったドットのギザギザがはっきり見えるようになるのが玉に傷。
また、オリジナル版と比べ、オープニングなどの画面と曲や音声の同期が若干甘いかなという印象を受けます。
(特にTOWNS版では表示画面が一回り小さく、キャラクターが途中で消えたりなど全般的に動画処理がちょっと辛い感じ。 TOWNSというハードではかなり健闘しています。)

ルート選択について

さすがに「だいな」のような凝った仕掛けはなし。
終盤まではどの選択肢を選んでも展開が少し変わるだけで本筋に戻ります。
(選択肢の数がだいなとほとんど変わらないのは意外でしたが…)
ルート選択で重要なのは65で捕まった桜子をすぐ助けに行くか、いったん考えるかの選択。
弓美が捕まってしまうとエンディング3には行けなくなります。
一番行き着きにくいエンディングはエンディング3、次いで、2、1の順になります。

エンディングについて

エンディングは3種類。 王道パターンは1ですが、2、3のパターンの方がゆみみのエンディングとしては正解かも?
(一応ネタバレになるので隠します。 見たい場合は下のリストを反転(編集→全て選択など)させればOKです。)

  1. 無事、事件解決で大団円 実は弓美が下手に活躍しない方がこのエンディングになり易い
  2. 弓美が雪のグランドで長時間身動きが取れなくなった結果風邪を引く 事件解決は弓美の具合が治るまで当分延期で弓美にとっては最も有難くない結末
  3. 穴あけネズミを追いかけている途中で転倒、分離 図らずも普通の女子高生に戻れた弓美だが、事件解決は長引きそう

フローチャート

序盤(不思議な生き物発見と人物紹介)
1うーん…どうしよう?
寝る→2 今日は学校休む→8 起きる→4
2う、ううーん、起きなければあああ。
死ぬ思いで起きる→6 死にそうなので寝る→3
3…あ…ああ…起きなきゃ…起きなきゃなー…
仕方ないので起きる→6 仕方あっても寝る→8
4おはよう!パパ、ママ!(Case.1 早起きした場合)
人物紹介する→5 しない→5
5えっとー…どうしよう?
食べる→9 食べない→9
6おはよう!パパ、ママ!(Case.2 なんとか自力で起きた場合)
人物紹介する→7 しない→7
7えっとー…
食べる→9 食べない→9
8おはよう!パパ、ママ!(Case.3 ママにたたき起こされた場合)
人物紹介する→9 しない→9
9…わーっ! 遅刻するー!
走る→10 歩く→10
10…ひ…ひえー! こ、これは、もしかして、あの噂に聞く…
ケセランパサラン→11 ただのホタル→12 ユーレイ→26
11直径30センチもあるような…そんなのいないわよね。
綿菓子→13 マルチーズ→14 ユーレイ→26
12え?アマゾンにはいる? ここは日本だからいないわよ。
綿菓子→13 マルチーズ→14 ユーレイ→26
13なんだか生き物みたいだから綿菓子とは違うわ。
トゥクトゥプ→15 ティラミス→16 ユーレイ!→26
14犬は飛ばないし。
トゥクトゥプ→15 ティラミス→16 ユーレイ!→26
15トゥクトゥプは宇宙人の名前。
Gペン→17 ごぼう→18 ペリーローダン→19 ユーレイ!→26
16ティラミスはイタリアのケーキ。 好き。
Gペン→17 ごぼう→18 ペリーローダン→19 ユーレイ!→26
17それはマンガを書く道具です。
弓美ちゃんパニック!→20 ダンディライオン→21 くじら→22 ユーレイだってば!→26
18あなた、ごぼう見たことないんですか?
弓美ちゃんパニック!→20 ダンディライオン→21 くじら→22 ユーレイだってば!→26
19何百冊もあるSFシリーズの名前。 くそー、生きてるうちにどこまで読めるんだろう?
弓美ちゃんパニック!→20 ダンディライオン→21 くじら→22 ユーレイだってば!→26
20似たような題名のマンガなら知ってるんですが…。
プニュームキン→23 ヘロドトス→23 もやし→23 ユーレイかも→26
21たんぽぽですね。
プニュームキン→23 ヘロドトス→23 もやし→23 ユーレイかも→26
22ゼペットじいさんがお腹の中に住んでいます。
プニュームキン→23 ヘロドトス→23 もやし→23 ユーレイかも→26
23あなた、人を馬鹿にしてるわね! もう答えは分かってるんでしょう。
マルスマティック→24 関東ローム層→25 ユーレイ→26
24製図ペンです。
ユーレイ→26 (見えない選択肢:透明人間)→26 (見えない選択肢:真空)→26
25火山灰が積もったものです。
ユーレイ→26 (見えない選択肢:透明人間)→26 (見えない選択肢:真空)→26
26わーい、松崎君に挨拶しちゃったー。
人物紹介する→27 しない→27
27うわーっ!!
思わずなぐる→28 蹴る→28
28やっ。
人物紹介する→29 しない→29
謎の女の子登場から変身少女誕生まで
29えーっ? …え、えーと…どうしよう?
すぐ行く→30 少しゴネる→30 断る→30
30好き。
つきとばす→31 逃げる→34 ほおずりされるまま→32
31…え? あー…、私、何で?
立ち上がるのをみている→34 助ける→32
32愛してるって言って!
愛してる→34 愛してない→33
33そんな事はないわ! 本当は、私の事が好きなのよね?
愛してる→34 愛してない→34
34ん…ん? …あ、あの…。
本当のことを言う→35 それとなくごまかす→36
35あんた、人を馬鹿にしてるわね! 本当に今そんな事を考えてたの?
本当なんだもん→38 ごまかす→36
36べべ・べ・べ…別にそういうわけでは…
本当のことを言う→38 それとなくごまかす→37
37…え…えーと、その…つまり…
本当のことを言う→38 それとなくごまかす→38
38写真?…って何の写真? あっ!!もしかして?
女の子の写真→39 体育館の写真→39 ユーレイの写真→39
39体の調子が悪いようなら今日送ってってやるよ。
先に進む→41 余談ですが…→40
40ところであなたは女の子ですか?
はい→41(以降、カーソルがハート型になる) いいえ→41
41だけど桜子ちゃんみたいに笑われてもやだし… ど、どうしよう…?
思いきって話してみる→42 やっぱり黙っている→42
42あっ、ごめんなさい。 私、森下りえです。
人物紹介する→43 しない→43
43あー、あたしはー…
賛成→44 賛成しない→44
44…あー、…出来るかしら?
根性で乗り越える→46 別の入り口を探す→46 今日はあきらめて帰る→45
45えーっ? えっ、じゃあ、えーと…
根性で乗り越える→46 別に入れる所を探す→46
46なんだか想像してたら恐くなってきちゃった! …ど、どうしよう…
想像しつづける→47 何も考えないようにする→47 歌をうたう→47
一角獣の夢から変身2回目まで
47私、こんなに几帳面な性格だったかしら? …どうしよう?
石を元に戻す→48 ほおっておく→48
48えーと…、また夢を見たわ。 何だっけ…? 確か…
馬→49 魚→50
49魚→(半魚馬?) ツノ→51(ユニコーン) ひげ→51(ひげつき馬 貴族風?)
50馬→(半魚馬?) ツノ→51(角つき魚) ひげ→51(コイ?)
51昨日の事だって本当の事かどうか分からないわ。 そうよねー、実際には。
全部夢→52 2人にかつがれた→52 やっぱり現実→52
52うわーっ!!
ともえ投げをする→53 バックブリーカーをかける→53 岩石おとしをする→53
53…さあ? …だけど、どうしよう?
棒でつっつく→54 ゴミ箱をかぶせる→54 ほおっておく→55
54そ・そ・そうかしら。  …え…えーと…。
変身する→55 変身しない→55
55あら? 今、何かが動いたような…
よく見てみる→56 石を投げる→56 飛び跳ねてみる→56
56えーっと…誰か上に登ってみたらいいんじゃないかしら?
部長が→57 松崎君が→57 桜子が→57
57えーと…。
わきの木をのぼる→58 ジャンプしてみる→59 用具置き場を見る→59
58うーん…それじゃ…
ジャンプしてみる→59 用具置き場を見る→59
真相解明から穴ふさぎな毎日まで
59…え? …えーとー…
教えてもらう→60 教えてくれなくていい→61
60あ、あのねー!! …そ、それじゃあ…
ほおずりする→62 なんとかごまかす→62
61…そ…それじゃあ…
ほおずりする→62 なんとかごまかす→62
62何度も何度も言うようだけど、私、そういう趣味はないのよぉ。
愛してる→63 愛してない→63 ごまかす→63
63ご飯食べる? お風呂?
ごはんを食べる→64 お風呂に入る→64 寝る→64
穴あけネズミ本格始動
64…でもどうしよう。 ここ通るの怖いわ。 えーと…
無理やり通る→65 別の道を行く→65
65桜子ちゃーん!! ど、どうしよう??
飛びついて桜子を助ける→67 まず考える→66
66逆に捕まっちゃうのがオチだろうなー。 だから…
カゴのネズミと引き替え→67 話し合う→68 ひとまず逃げる→68
穴あけネズミに捕まった場合
67うわーん、どうしたらいいんだろう? …え…えーと…
大声で騒ぐ→72 根性で変身→72 歌をうたう→エンディング2へ
穴あけネズミに捕まらなかった場合
68何とかしなくちゃっていったって、私なんかに一体何ができるのかしら? え、えーと…
とにかくみんなを助ける→72 なんとか変身する→69
69…とにかく、どこかの穴に行けば変身できるって訳だ。 …どこに行こう?
2階の用具準備室→72 屋根の上→72 校庭→70
70こういう時には、冷静に考えなくっちゃ。 え…えーと…
移動→71 助けを呼ぶ→71
71ど…どうしよう?
一緒に追いかける→エンディング3へ みんなを応援する→エンディング3へ とりあえず見ている→エンディング2へ
エンディング1 エピローグ
72うわー!!
なぐる→エンディング1へ 蹴る→エンディング1へ

小技集

どうでもいい覚書

朝すぐに起きた場合、人物紹介の時の弓美の服装がパジャマになります。 すぐ起きなかった場合は制服です。

部長に最初に抱きつかれた時、なぐるを選べば次の攻撃が蹴りに、蹴るを選べばなぐるになります。
攻撃後の部長の怪我の位置も変化(ED1後も同様)

桜子が弓美のユーレイ話を信じない場面で以前にしつこくユーレイの選択肢を選ばなかった場合台詞が追加されます。
(括弧が追加部分 追加部の長さは変化)
うーん、多分ねえ… ケセランパセランか、ホタルか、(風に吹かれた綿菓子か、マルチーズか、トゥクトゥプか、ティラミスか、)
…まっ、多分そんなもんよ。

とびはね虫を放っておいて懐かれた後、部長に懐いた場合、変身するかしないかの選択なし。 部長再登場時に台詞が追加されます。

りえ(ブルルブル)に真相を聞き出している場面、弓美とりえの正体を聞き出す場面の台詞変化

 弓美: だ…、愛してる。 愛してる。

 (「教えてもらわなくていい」の後に「ほおずりする」を選んだ場合)
  りえ: あたしも愛してる〜。
  弓美: はー、頭の中がラーメンになりそうよ。

 (「教えてもらわなくていい」の後に「なんとかごまかす」を選んだ場合)
  りえ: でも…、ほおずりしてくれない。
  弓美: うえーん。 結局するはめになるのねー。

 りえ: ごろごろ…
 弓美: ここはどこ? 私は誰? 脳みそがカマンベールチーズになってしまう〜。

エンディング2、3で事件未解決の場合はエンディングの最後が雪景色、制服が冬服になります。

エンディング1のみ、最後に後日談があります。

だいなあいらんと予告編のあちこちにゆみみの登場人物が出演。
最初のアイキャッチではだいな登場人物がゆみみのコスプレをしているパターンがあります。
他、製作スタッフが同じゲームアーツ製作の「うる星やつら ディア マイ フレンズ」(MEGA-CD)にもちょっとだけ出演。

宣伝マンガとしてメガドライブFAN('92年4〜7月号)にゆみみみっくすが連載。 コミックマスターNO.16にゆみみみっくすアンコールが掲載。
コミック版は穴の話とは全く関係なく変な生き物が出たり変な話が展開する「アップルパラダイス」の前身的な内容。
本編では弓美はにんじん嫌いですが、コミック版では好きで園芸部の活動で育てています。
また、弓美の部長の呼び方が本編では(放送)委員長、コミック版では(園芸部)部長となっている所が違っています。(どっちでもいいんですが。)
「しましま曜日」1.2巻に同時収録されていましたが、リニューアル版には掲載されていません。
掲載はアスキー版(eb社名変更前)、コミック裏にゆみみの絵があります。

CMも製作されました。 私は一度だけ見たことあります。 「愛と勇気とお約束のストーリー」ってキャッチだったかな?
メガドライブ+メガCD+ゆみみ購入を決めた(+竹本作品のファンになった)のはこれがきっかけだったのでもう一度見てみたいです。
偶然録画された方とかいませんかね〜?

最後に電源を入れたのを忘れるほど使っていなかったMEGA-CDの本体RAMにゆみみデータが残っていたのでびっくりしました。

メガCDより前に封印したはずのMaRTyの時計が2分しか狂っていなかったのには更にびっくり。
但し、FDDのゴムベルトが寿命で使用不能に。 そして、ゆみみ本編はFDDが使えないと一切プレイできないことが判明……。

メガCD版から他機種版の変更部分

穴の向こうの変な生き物一覧(ネタバレあり)

FM-TOWNS版 ゆみみクイズ 解答集(ネタバレあり)

ゆみみみっくすREMIX ゆみみぱずる パスワード一覧(ネタバレあり)

竹本泉作品用語補足

歌のタイトル

オープニングテーマ「アチチッチ」歌:高橋由美子 アルバム「Paradise」に収録
(fire versionは歌詞、アレンジが違います)
エンディングテーマ「元気!元気!元気!」歌:高橋由美子 シングル「元気!元気!元気!」
アルバム「Dream」他に収録
未使用曲「夢時計」作詞:竹本 泉  未使用曲の歌詞は
未使用曲「カーニバル」作詞:竹本 泉  TOWNS版メイキングや
未使用曲「待っている」作詞:竹本 泉  RIMIXの資料集に収録
おまけ
夜の体育館で歌った歌「月」歌:吉沢弓美 作者不詳 文部省唱歌
ネズミに捕まった時に歌った歌「ずいずいずっころばし」歌:吉沢弓美 作者不詳 童謡


おまけ

※FM-TOWNS版のメイキング、初期案の弓美のプロフィール部分を掲載します。
 本編で削られた情報が一部入っているのもポイント。
 スーファミ等の部分が削られた理由はやっぱり権利関係+特定機種のイメージの問題でしょうね。
 メガドラを持っていないというコメントですが、MCD版説明書のおまけまんがではメガドラも持ってる様子でした。

ドタタタタ(ろうかを走ってくる音)
弓美「おはよー パパ、ママ。」
文字ウインド「プロフィールが聞きたいですか?」
1.はい 2.いいえ(次頁へ)

ナレーション「
弓美ちゃん、本編の主人公。
うお座生まれの15才
血液型はA型。 日本人の5人に2人はA型。 わりとありがちな血液型ですけどね。 
趣味は読書。 メガドライブ、PCエンジンは持ってないけれど、スーパーファミコンは先日買っていたりする。
成績は中ぐらい。 英語は好きだが数学は苦手。 体育はもっと苦手。
わりかた優柔不断な性格であると本人も思っていたりします。
将来はとびきりの美人になれたらいいなと思うのだけど…
集中力のなさが災いして、かなり空想へきのある15才。
放送部員で園芸部に入っています。

身長162センチの体重48キロ

ちなみにスリーサイズは
B・81
W・61
H・83
もう少し凹凸(注:おうとつ)があってもバチは当らないと思うのですが…」

弓「ほっといてよ!」

ゆみみみっくすについて

ゲームアーツのインタラクティブ(双方向、つまり一方向でなく視聴者からのアクセスが可能という意味)・コミック第1弾。
プログラム、CGなどを除き、殆どの作業を竹本先生自らで行ったということで、初の竹本作品ゲームでありながら、ある意味最高傑作になっています。
(先生の現在の多忙なスケジュールで同じ作業は無理との事。 そもそも原作者がここまで開発に関わるということ自体、稀なことですが。)
ファンの悲願でありながら何故か実現しなかった竹本作品のアニメ化が、ゲーム機という媒体でしたが、達成された記念碑的作品でもあります。
ストーリーは「あおいちゃんパニック!」から続く「変な話」の集大成ともいえるもので、変な生き物が何故出てくるのかという背景まで描かれています。
また、神様的な存在に選ばれたヒーロー、ヒロインが使命に目覚めて世界を守るために巨大な敵と戦っていくというような話が多い中、
何の取柄もない女子学生がただの偶然によって変身出来るようになるが、自分の意思で変身出来る訳でもなく世間体も悪いので元に戻りたいと奔走するものの
結局、状況に流されるまま話が進んだ挙句、事件が勝手に解決する(下手に何かしようとすると状況が悪化する)
(ネタバレ)というストーリーは新鮮なものでした。
(教訓として果たしてこれでいいのかというのはありますけどね。 原案はシリアスなネタだったらしいんですが…)
システム面では(手抜きの方便ではなく、意識的に)ゲーム性を排除したものを最新のゲーム技術で作るという試みは理解されにくかったようで、
所詮は出来の良い紙芝居(あるいはデジコミ)という評価を受けがちだったように思います。
しかし、そうした固定的な視点で見なければ先進的な面も垣間見えるのも事実です。
例えば、長編アニメとしてみた場合、DVDに先駆けてマルチストーリー、マルチエンディングを取り入れたのは恐らく初めてだったのではないかと思います。
(当時で言うとレーザーディスクゲームも似ていますが、純粋な視聴を捨てる代わりにゲーム性を獲得する傾向にあるため、アプローチは真逆になると思います。)
ゲームとしてみた場合、フルボイスを実現したのは恐らく初めてだったのではないでしょうか。
フルボイスの定義も曖昧(アクションゲームのうめき声のようなものもボイスだといわれればきりがない)ですが…
よく初のフルボイスゲームと言われている「ときめきメモリアル」より発売が1年以上早かったことはあまり知られていません。
しかも収録時間が通しプレイで90分近く、現在でもゲームの世界では固定観念になりがちな「字幕」もないという徹底ぶりでした。
これらはどれもインタラクティブ・コミックのあるべき姿であり、後で考えると当然の帰結ともいえるものです。
(製作スタッフのコメントより、この辺りの発想には竹本先生が深く関わっていたようです。)
技術的な面では全編動画のゲームは恐らくゆみみが初。 後発でセル取り込みのムービーとムービーを選択肢でつなぐものが数本ありましたが、
全てゲーム技術によるアニメーションは後にも先にもゆみみと第2弾のだいなだけで、同時期の圧縮ムービー(シネパック)とは比較にならない高画質を実現していました。
これは一般のゲームのタイトル前に見られるようなアニメーション(非ムービー)を90分やるという事であり、開発者曰く「思いついても普通はやらない(出来ない)事」です。
(圧縮ムービーの場合は、アニメ製作会社などに委託して出来た動画に圧縮という自動処理をかけ、専用ソフトで再生するだけなので、手間暇が全く違うのです。)
ドット絵の竹本作品との相性も良好でメガドライブの弱点とされた色数もそれほど気になりません。
メガCDのシステムには合計2個のCPUが入っており、当時、これらを使いこなす技術力はゲームアーツが一番と言われていました。
メガCDと同時期のハードがスーファミ、PCエンジン(DUO)ということからも、当時におけるメガCDのスペックの高さとメーカーの技術力の高さが伺えます。
ゆみみはゲームに理解のある良い意味の素人の原作者と、業界トップレベルの技術集団が生み出した隠れた傑作といえると思います。


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